いつもコラムを読んでいただき、ありがとうございます!イタリア語講師のNoritaliaです。
イタリア語検定ラッシュで、共通するお悩みへのご意見を複数コラムでご紹介。
今日は、作文における関係代名詞のCHEについてです。
どうぞお付き合いください!
どういう時にCHEを使うのか
関係代名詞CHEの使い方。
先行詞が従属節において主語・目的語になる時に使いますね。
イタリア語検定筆記では、文法本に載っている使い方をしっかり理解すれば大丈夫。
しかし、ある人からこんなことを言われたこともあります。
「迷えばね、なんでもCHEで繋げて話せば大丈夫!」
これはかなり大雑把な言い方(笑)。でも当たらずしも遠からず、という感じ。
そう。辞書で調べると、実はCHEっていろんな使い方があるのです!
間違えやすいのは、目的節として使う時
作文課題では、特に目的節を置く場合の「CHE」について迷う方がおられます。
イタリア語百科・辞書サイト Treccani.itから例文を引用してみます(リンク先はイタリア語)。
マリオは遅れて到着するのではと危惧する。
Mario teme che arriverà in ritardo.
Mario teme di arrivare in ritardo.
この場合は、遅れる人も、それを危惧する人も同じマリオさん。
こんな時って、CHEを使うのか?DIと動詞の原形を使うのか?
どちらが正しいのでしょうか。
先ほどの Treccani.itの引用サイトには、こう書かれています。
・主節と従属節の主語が同じの場合は「DIと動詞の原形」。
・主節と従属節の主語が異なる場合は、「CHE」。
を推奨します。
Mario teme di arrivare in ritardo.
が推奨される、ということですね。
推奨、なのでどちらも間違いではないのですが、周りに確認したところ、やはりCHEは使わない方がスマートだそうです。
なぜか?それはCHEを使うと新たに節を置く必要があるし、説明っぽくなるからなんだそう。
・CHEを使う時(oggettiva esplicita)とDIと動詞の原形を使う時(oggettiva implicita)では、文章のニュアンスも微妙に変化します。
では前回のコラムの例文では?
「君は過ちを犯したことに気づいていなかったのだ」
1. Non ti eri reso conto che avevi commesso degli errori.
2. Non ti eri reso conto di aver commesso degli errori.
イタリア語百科・辞書サイト Treccani.itの説明では、2番が推奨される。しかし1番も文法間違いではない、ということになりますね。
主節・従属節が同じでもCHEを使うのは良いが、頻度は減らしていこう
結論としては、Treccani.itの推奨通り、主節と従属節の主語が同じの場合はCHEは使わない方が良いと思います。
私の作文添削では、必要な場合にはネイティブチェックを入れ、「作文の減点を最小限に抑えるテクニック」だけでは終わらないように指導します。
何よりも、スマートなイタリア語で書ける自分を目指したい!
そういう思いの方を全力で応援したい!と思っています。
ここまでお読みくださりありがとうございました (^_^)
NORIITALIA